カテゴリ:福島( 12 )

2014年 02月 23日
届かなかった安定ヨウ素剤・・・福島医大関係者のみ極秘配布
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「届かなかった安定ヨウ素剤・・・福島医大関係者のみ極秘配布」

フクシマンの原発リポート(郡山市)より 転載
http://t.co/6cLHvBODq1
**********************************
福島県のフクシマン・マサです。...

本日販売の(平成26年3月7日号)のフライデーに、

原発事故当初、福島県民には配られなかった安定ヨウ素剤が、
福島医大の医師や関係者にのみ、極秘で配られていたという、
大変にショックな記事が、報道されていました。

福島では原発事故以降、
3000人に1人の割合で、子供たちが、
甲状腺がん、もしくはその疑いあり(手術を待っている状態)と診断されています。

原発事故前は、小児甲状腺がんにかかる割合は、
100万人に1人以下とも言われていましたので(国立がんセンターの10歳児以下の統計)

現在の発生率は、事故前の

300倍

にも上ります。

(※現在約27万人のフクシマの子供たちの甲状腺検査が行われ、75人が甲状腺がん、もしくはその疑いありと診断されている。)

これらの甲状腺ガンは
安定ヨウ素剤を飲んでいたら防げていたかもしれません・・・

この問題は、本来であれば、
福島民友新聞や民報新聞などの地元紙や、
全国のマスメディアが報道をするべき、
大きな問題だと思います。

もしも、この問題をメディアはもっと取り上げるべきだと思ってくださる方がいらっしゃたら、
お近くの新聞社やテレビ局に連絡してみていただけますでしょうか。※

(私も電話してみましたが、)一人一人の声が、記者の人たちを動かすことも、きっとあると思います。

それと、こうした大切な報道をしてくれた、フライデーを、ぜひ購入しお手に取ってみていただけたらと思います。

今回の記事の全文は、(貴重な情報公開請求された書類の証拠写真とともに)現在、発売されています。

###############

~3.11から3年 フクシマの真実~

「安定ヨウ素剤を飲んでいた県立医大医師たちの偽りの『安全宣言』」

FRIDAY 2014年3月7日号

あの原発事故の惨劇から、まもなく3年。

事故直後の混乱のなかで、行政や医師たちの対応に問題はなかったのか、あらためてそれが問われている。

本誌は、県内唯一の医大である福鳥県立医科大学(以下、医大)の内部資料を入手した。

地元の市井の医師の情報公開請求によって、初めて開示された文書だ。

そこには、医大の医師やその家族、学生だけに放射性ヨウ素被ばくの予防薬である
「安定ヨウ素剤」が配られていたことが記されている。

その詳細については後述するが、11年3月の原発事故直後、フクシマは大混乱だった。

福島県庁は、県外の医療機関などから114万錠のヨウ素剤を緊急収集し各自治体に配ったが、服用については指示を出すことを躊躇。

結局、独目に決定した三春町を除いて、直接県民に配られることはなかった。

その理由を県庁関係者は、こう説明する。

「汚染に関するデータがなかったこともあるが、医学界の権威の意見が大きく影響していました」

国が所管する放射線医学総合研究所は、3月14日に「指示が出るまで勝手にヨウ素剤を服用してはいけない」とする文書を発表。

同18日には、県の放射線健康リスク管理アドバイザーである山下俊一氏(現・県立医大副学長)が

『福島原発から30キロメートルほど西に離れれば被曝量は(年間限度量の)1ミリシーベルト以下でヨウ素剤配布は不要』と、

医大の医師たちを前に強調した。

同氏は県民向けの講演でも、「子供は外で遊んでいても問題ない」と断言している。

県立医大も、患者や相談に来た県民に山下氏たちの話をそのまま伝え、ヨウ素剤服用を進めてはいなかった。

だが医大内部資料によると、医師たちは秘かにヨウ素剤を飲んでいた。

医大は、県から4000錠のヨウ素剤を入手。1号機が水素爆発した3月12日から配り始め、多いところでは1000錠単位で院内の各科に渡していた。

しかも、医療行為を行わない職員の家族や学生にも配布。

資料には「水に溶かしてすぐに飲むように」と、服用の仕方まで明記されているのである。

『事故が発生してから病院に来なくなった医師もいて、動揺が広がっていました。
院内の混乱を鎮めるために、上層部がヨウ素剤の配布を決めたようです。
しかも服用を県に進言していない手前、配布については緘口令が敷かれていました』
(医大職員)

当時の国の基準によるとヨウ素剤の服用が助言されるのは、
1歳児の甲状線隷被曝線量が積算で100ミリシーベルトになると予想される場合だが、
後に公表された試算値では、原発から30キロ以上離れた伊達市でも、この水準を超えていたことが分かっている。

県立医大の医師たちは、何故4000錠ものヨウ素剤を自分たちだけで飲んでしまったのか。

医大は院内関係者のヨウ素剤配布は事実だとし、こう主張する。

「情報やデーターがないなか、医療機関として最後まで現場に残らなくてはいけないという認識のもと、職員の動揺を抑える目的で医大教職員と家族の配布に踏み切りました。
学生に配布したのは、不安が広がっていたためです。
緘口令を強いた理由は、国や県から服用指示の基準が住民に示されていないなか、医大が独自の基準を作ってしまうことになるからでした」
(広報戦略室)

ヨウ素剤を管理する福島県地域医療課は、当初事実を確認できないとしていた。

だが入手した資料を提示すると医大への配布を認め、改めて当時の課長が次のように説明した。

「ヨウ素剤は、福島第一原発から50キロ圏内にある各自治体に配布しました。
住民への配布を指示しなかったのは、判断するデーターがなく、踏み切れなかったからです。
医大へ配ったのは、(多くの放射線を浴びる)被災地へ出向く医師などを対象としたもの。
医大が家族や学生にまで配ったのであれば、疑問を感じます。」

確かに下手に服用指示を出せば不安をあおり、情報も少なかったため判断が難しい局面だった。

だが、ヨウ素剤服用について情報公開請求をした、医師で「子どもたちの健康と安全を守るプロジェクト」の郡山代表・武本泰氏は医大の態度を批判する。

「なかにはヨウ素剤を求めて、医療機関に問い合わせるなど奔走した母親もいるんです。
県民には安全だと言って副用を勧めなかったにもかかわらず、自分たちだけ飲んでいたというのは、同じ医療従事者として許せません。
県も医大に配布するなら、県民に服用指示を出すべきだったでしょう。」

現在までに75人のフクシマの子供たちが甲状腺がん、もしくはその疑いありと診断されている。

(記事紹介終わり)

#####################

※情報公開請求者に請求した、書類の原本も見せてもらいましたが、
医大の理事長も出席していた福島医大の全体ミーティングの議事録には、

ヨウ素(ヨード)の服用について、以下のような記述がありました。

「ヨードの服用について、医療従事者の服用についてルールを作る」

「ヨードの配布について、救急チームには配布済み。40歳以下に配る。一回2錠飲むこと。」

県民には配られなかった安定ヨウ素剤を、
県立医大の医療従事者だけが飲んでいたというのは、
まぎれもない事実のようです。

患者や市民に対しては緘口令を引き、自分たちだけがヨウ素剤を飲んでいた、福大の医療関係者にも倫理的な問題はあると思いますが、

本当に悪いのは、そうした現場の人間ではなく、
すべての県民に、ヨウ素剤を配布しなかった、
(官僚や政治家やリスクアドバイザーといった)責任者ではないかと思います。

この問題が単なる県立医大パッシングに終わらず、
問題の本質にきちんとメスが入ることを、心から願っています。

※参考資料として、
福島民報新聞・福島民友新聞の連絡先を、添付しておきます。
よかったらご活用ください。

福島民友新聞 

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(リポート 福島県郡山市 フクシマン・マサ)
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by fujinomiya_city | 2014-02-23 09:26 | 福島 | Comments(0)
2013年 06月 19日
佐々木るりさんに聞いた(その2)
佐々木るりさんに聞いた(その2) マガジン9:http://www.magazine9.jp/ より転載。

自分の生き方として、
福島のことを伝え続けていく


テレビや新聞で福島が取り上げられることは、めっきり少なくなりました。ときおり登場するの
は、復興に向けて懸命に努力する人たちの笑顔です。そうした報道に接していると、まるで
福島は平時に戻りつつあるかような気がしてきます。でも、なかなか表に出てこない住民の
素顔もあります。とりわけ、子どもを育てるお母さんたちは、どう考え、どんな気持ちで暮らし
ているのでしょうか。福島県二本松市に住む佐々木るりさんは、5人の子どもを持つお母さ
んです。真宗大谷派寺院「真行寺」の副住職を務める夫・道範さんと共に、隣接する幼稚園
を運営しています。地元のお母さんから、たくさんの相談を受け、自身も悩み続けてきたるり
さんに、福島の今を語っていただきました。

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佐々木るり(ささき・るり)
1973年生まれ。福島県二本松市在住。真宗大谷派寺院「真行寺」で副住
職の夫と共に寺務職の傍ら、寺に隣接する同朋幼稚園の教諭。五児の母。
福島第一原発事故以降、こどもたちを被曝の影響から守るために、園児の
母たちと「ハハレンジャー」を結成し、全国から送られてくるお野菜支援の
青空市場開催、セシウム0の園児食「るりめし」作り、講演等で活動中。
鎌仲ひとみ監督作品『内部被ばくを生き抜く』(2012)に出演。

震災後、初めて「活躍する女性」に出会った

編集部
 そもそも鎌仲ひとみ監督と出会ったのは、どんなきっかけだったのでしょうか?

佐々木
 震災後、時々うちのお寺に来てくれていた高遠菜穂子さんの紹介でした。鎌仲監督が撮影に来られたのは、2012年の2月くらいです。私にとって、鎌仲監督との出会いは衝撃でした。あんなに、いきいきと社会で活躍している女性に、出会ったことがなかったのです。震災が起きる前までの私は、女性は3歩下がって男の人について行けばいいと思っていました。お寺は封建的でしたし、二本松はまだまだ昔ながらの家父長制が残っていて、長男が家の跡取り、お嫁さんが同居して、というのが当たり前です。みんなは「かまちゃんかまちゃん」と呼んでいるのに、私だけまだそう呼べなくて。尊敬している親鸞様を「しんちゃん」と呼べないように、尊敬している鎌仲監督を「かまちゃん」とは呼べないんです(笑)。


編集部
 震災後の新しい出会いは、るりさんにとって大きな変化だったのですね。

佐々木
 そうですね。強く生きている女性との出会いは本当に勇気になりました。同時に、自分は楽な生き方を選んでいたことにも気づきました。だまってさえいれば注目されないし、風当たりもありません。自分がなかったかな、と思います。


編集部
 るりさんは、昨年、福井県の大飯原発が再稼働されるかどうかの時期に、官邸前のデモにも参加されていましたよね。

佐々木
 再稼働になる日は、とにかく気持ちが焦っていて、いてもたってもいられませんでした。主人は講演に呼ばれていて不在だったので、電話して「今から福井まで抗議行動に行きたい!」と話しました。すると「今行っても、何も変わらないかもしれないぞ。それよりも、地道にお前の思いをつないでいくことのほうが大事なんじゃないのか」と言われて。それで、いったん冷静になりました。結局、大飯原発はあんなにもアッサリ再稼働されて、「ああ、福島ってこんな扱いなんだ」と気づきました。それまでは、国が簡単に福島を見捨てるわけがないと少し期待していました。でも、全くそんなことはないことが、よくわかりました。


編集部
 昨年末の選挙では、原発維持派の自民党が大勝しましたね。

佐々木
 あの結果には、自分の中で何かがくじかれた思いがしました。そもそも選挙運動の段階で、それまで福島に来たことのなかった政治家がどんどん入ってきて、「原発反対」と言っていたことにも、すごく違和感がありました。自民党の議員に「あれ? 自民党ってそうでしたっけ」と誰かが聞いたら、「福島の自民党は原発反対です」と言うのです。このままでは、また福島の人たちはだまされて苦しい思いをする。官邸前に行ったのは、そんな気持ちを直接訴えたかったからです。でも、選挙結果はどうであれ、私たちの生き方、やるべきことは変わりません。テレビで選挙結果を見ていた時、ふと外に目をやると主人が黙々と庭の除染をしていました。こういうことかと。一番は子どもの目の前から放射能をどけて、安全を守ることで、そのためにできる限りのことをしていかなくてはいけないと思います。


「補償金を渡して言葉を奪う」は
原発建設と同じ仕組み


編集部
 国や福島県は避難した人を呼び戻そうとしていますよね。

佐々木
 そうですね。強制避難区域が解除されて、早く戻った人には補償を高くするという話があります。県外に避難した人への家賃補助は、どんどん打ち切られていっています。これからは福島に戻る人が増えるかもしれません。ただ、お金で人を動かそうとするのが果たしてどうか。私の父はいわき市の高校で教員をしているのですが、浜通りの方から避難してきた若者たちの将来を危惧しています。仕事すれば、東電からの補償金がおりず、お金をもらってしまうと東電に文句を言いにくくなります。でも、彼らには将来があって、これから先、ずっと働かずに済むわけではありません。教師として若者に生き方を教えてきたのに、今の状況ではそれができない。父は、自分の無力さを感じると気を落としていました。


編集部
 お金をもらったがために文句が言えなくなるのは、原発が建てられるときと同じ仕組みですね。現地の人の力を、どんどん削いでいるように見えます。

佐々木
 原発ができるときに国が何をしてきたか、聞いたことはありましたが「まさか」と思っていました。でも震災後は、本当にこんなことされるのかと、実感しました。行政や東電に対して声をあげるのは、手ごたえがなくて疲れます。徐々に「騒いだだけ損」という気になって、日々のストレスは身近な人に向かっていくんですね。自宅の庭を除染して、汚染された土をどこに置くかでも問題になるんですよ。隣同士が「自分の家から離してほしい」と言って両方の敷地のちょうど真ん中に貯めるしかないとか。本来なら、東電に持って行ってほしい。でもそれができないので、住民同士でいがみあってしまいます。


編集部
 家族や近所。大切なコミュニティーが、どんどん破壊されてしまっているのですね。

佐々木
 県外に避難できる人はすでに避難していて、残っているのは、それぞれ事情がある家庭ですね。うちは90代のおばあちゃんが認知症で、家と施設と行き来していますし、お寺も幼稚園もあります。どうしても逃げるわけにはいきません。うちの幼稚園の子どもは、震災前から1割くらい減りました。小さい子は本当に少なくなっていて、さみしいけれど、本当はみんないなくなったほうがいいのかなと思ったり……。でも、避難したご家庭だって、問題が解決したわけではありません。最初は避難して、福島が元に戻ったら帰ろうと思っていても、いつまでたっても何も変わらない。実家が県外にあるお母さんは、子どもを連れて避難したけれど、旦那さんの両親に「孫を奪われた」と思われて、結局離婚してしまった家庭。1人ぼっちで残っている旦那さんがノイローゼになって、うつ病の薬を飲みながら仕事に通っている家庭もあります。


編集部
 本当にせつない話ですね。誰も悪くないのに…。

佐々木
 食べ物をめぐって家族内でもめる、という話もよくあります。二本松の人たちはずっと、自分たちの食べる野菜は自分で作って暮らしていましたから、どうしても野菜作りをやめられないお年寄りは少なくありません。お嫁さんに止められて、いったんは作付けをあきらめても、近所でトマトがたくさんなっているのを見ると、悔しくてたまらないそうです。「もし線量が出たら食べなければいい」と思って、再び野菜を作ります。でも、実際に作物ができると孫に食べさせたくなるんですよね。お嫁さんが断ると、しかたがないから近所に野菜を配りに行き、受け取った側も困ってしまう。誰かが家庭菜園で作った野菜を無人販売で買ってきた高齢者が、お嫁さんとけんかになった話も聞きました。


編集部
 情報を受け取る側は、復興に向けて努力している美しい姿だけでなく、もめたり、だまったりしている姿からも目をそらしてはいけない気がしました。

佐々木
 ある人は「もう福島に住むと腹をくくった」と話していました。でも、私は、諦めるという意味で腹をくくるのは違うと思うのです。子どものために一生何かをするという意味の「腹をくくる」じゃなければならない、って。福島の人たちは、今もここに住んでいることの罪悪感を持っています。子どもを危険なところに住まわせているって。だから話したがらないということもあります。でも、声が上がらなくても、何も考えてないわけではありません。私は、一時的な運動や活動ではなく、一生、自分の生き方として福島のことを伝え続けなければいけない、「二度と繰り返さないで」と声を上げ続けなければいけないと感じています。



(構成/越膳綾子 写真/塚田壽子)
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by fujinomiya_city | 2013-06-19 20:16 | 福島 | Comments(0)
2013年 06月 18日
佐々木るりさんに聞いた(その1)
佐々木るりさんに聞いた(その1)マガジン9:http://www.magazine9.jp/ より転載。

3・11から2年を経た今、福島では

テレビや新聞で福島が取り上げられることは、めっきり少なくなりました。ときおり登場するの
は、復興に向けて懸命に努力する人たちの笑顔です。そうした報道に接していると、まるで
福島は平時に戻りつつあるかような気がしてきます。でも、なかなか表に出てこない住民の
素顔もあります。とりわけ、子どもを育てるお母さんたちは、どう考え、どんな気持ちで暮らし
ているのでしょうか。福島県二本松市に住む佐々木るりさんは、5人の子どもを持つお母さ
んです。真宗大谷派寺院「真行寺」の副住職を務める夫・道範さんと共に、隣接する幼稚園
を運営しています。地元のお母さんから、たくさんの相談を受け、自身も悩み続けてきたるり
さんに、福島の今を語っていただきました。

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佐々木るり(ささき・るり)
1973年生まれ。福島県二本松市在住。真宗大谷派寺院「真行寺」で副住
職の夫と共に寺務職の傍ら、寺に隣接する同朋幼稚園の教諭。五児の母。
福島第一原発事故以降、こどもたちを被曝の影響から守るために、園児の
母たちと「ハハレンジャー」を結成し、全国から送られてくるお野菜支援の
青空市場開催、セシウム0の園児食「るりめし」作り、講演等で活動中。
鎌仲ひとみ監督作品『内部被ばくを生き抜く』(2012)に出演。


「ここで暮らしていていいのか」、
今もまだ葛藤がある


編集部
 佐々木るりさんは、鎌仲ひとみ監督の作品『内部被ばくを生き抜く』 に出演されました。
映画では、るりさんが様々な葛藤の中で二本松にとどまる決心をし、子どもたちに食べ
させるものの放射性物質を測定する様子などが描かれていますね。

佐々木
 うちはお寺なので、原発事故直後にはご近所の方や檀家さんが大勢集まりました。
その中で、女性と子どもが15~16人ワゴン車に乗り込み、とにかくガソリンがもつと
ころまで逃げよう、ここから離れようとクルマを走らせ、新潟の三条別院という真宗大
谷派の所有する施設に避難しました。主人と関係のある方の紹介で、私は5人の子
どもたちとここで、しばらくお世話になりました。
 避難から1ヵ月後、学校が始まることになって、上の子3人と主人は一緒に二本松
で暮らすことになり、私と下の子2人は新潟にとどまりました。でも家族が離ればな
れなのはやっぱりつらくて、5月半ばには私たちも二本松に帰りました。
 5歳と1歳の下の子が二本松で暮らしていいのか、今もまだ葛藤があります。
せめて、少しでも安全な食べ物、安全な環境を子どもたちに与えたくて、NPO
「TEAM二本松(市民放射能測定室)」を立ち上げ、食品放射能測定や子どもたちの
内部被ばく検査、一時避難の支援をしています。


編集部
 内部被ばく検査はどのように行っているのですか?

佐々木
 ホールボディカウンターを購入し、今年1月から子どもたちが内部被ばくしていないか
調べています。もし異常な数値の子が見つかったら、協力してもらっている医師に紹介
したり、食生活の改善指導などをすることになっています。測定が始まり、まずは園児
たちを測定したのですが、幸いなことにみんな限界値以下でした。最初、スモックを着
て測った子の中に、限界値の300ベクレル以上が検出された子がいたのですが、他
の子のスモックを着せて再検査したらでなくなりました。


編集部
 二本松市としての、内部被ばく検査は行われているのでしょうか?

佐々木
 市でも18歳以下の子どもたちの検査を行っていますが、測定器が少なくて、これまでの
2年間で1回しか順番が回ってきません。受けられたとしても簡易式であったり、あるお母
さんは3ヵ月たっても結果がもらえず、問い合わせたら「あまりに誤差が大きいから渡せな
い」と言われたそうです。それがNPOでできるようになったので、地元のお母さんたちの安
心につながれば、と思っています。


編集部
 ホールボディカウンターはとても高額ですよね。購入は大変だったのではないでしょうか?

佐々木
 そうなんです。5000万円もしました。ホールボディカウンターは受注生産で、納品まで半
年ほどかかるのですが、実は発注した時点では、お金のめどはたっていませんでした。主
人と話して、自己破産も覚悟していました。その後、色んな方が寄付をしてくださったおかげ
で、なんとか間に合いました。
 ただ、予測していたよりもずっと機械本体が重くて、搬入に時間がかかりました。測定所の
建物の基礎の打ち直しや、玄関を壊して広くする工事が必要になって。それで半年くらいか
かりました。元は居酒屋だった空き店舗を借りたので、今もまだカウンターがあって、居酒
屋の雰囲気の残った測定所なんですよ(笑)。今後は、ちゃんと検査着に着替えられるス
ペースも準備して、徐々に本格始動していくつもりです。


編集部
 食べ物からは、今も放射性物質が検出されるのでしょうか?

佐々木
 TEAM二本松で借りている測定器で測っていますが、去年に比べると、だいぶ減ってはき
ました。だいたい半分くらいの線量ですね。ただ、公の検査はサンプル調査しかしていない
ので、安心はできません。実際、JAを通して市場に出回ったものが、あとから基準値を超え
ていたことが分かった例もあります。やっぱり、小さな子どものいる家庭では、県外産の食
べ物を選んでいるご家族がまだまだ多くいます。葉物野菜などは県外産のものが少なく、
あったとしても福島産の2倍の値段だったりします。そうなると、どうしても野菜を買うのを
控えてしまうので、子どもたちの栄養バランスも心配です。


編集部
 学校給食は、どう対応しているのですか?

佐々木
 私の子どもが通っている学校では、ずっと北海道産のお米だったのですが、去年の暮れ
から福島産を使うようになりました。地元の食材を使った学校には、補助金が下りるようです。
教育委員会に理由を聞くと、「苦しんでいる地元農家を助けるため」ということでした。でも、
給食は子供が食べるものです。こうしたやり方に納得ができなくて学校に「放射性物質の
検査はしているのですか?」と問い合わせると、先生方は口をそろえて「そういうことはよく
わからないんです」と言いました。そう答えるようにマニュアルでもあるように思えるくらい。


編集部
 学校が「わからない」と口を閉ざしては、お母さんたちは不安を抱え込んでしまいそうです。

佐々木
 お母さんたちの間でも、ごく限られたグループでしか、放射能のことは話題にできない雰
囲気です。学校でも、震災のあった初年は「休み時間や体育の授業で、子どもを外に出し
ますか」と家庭にアンケートをとったのに、2年目は自分から申し出ない限り、外に出しま
すし、プールにも入れます。クラスで外に出ない子は少数派になって、「あのお母さん、ま
だ気にしている…」と言われることもあります。相手を選ばないと放射能の話はできないの
です。子どもを保養につれていくのも、最初の年は「いってらっしゃい」と気持ちよく送り出
してくれたのに、2年目からは「また仕事休むの?」ととがめられたお母さんもいます。


編集部
 放射性物質の危険を気にするお母さんは、そこまで少数派になってしまっているとは驚きます。

佐々木
 そうですね。地元の人も、異常なことに慣れてしまっているところもあります。福島はもう
大丈夫、普通だよって、思おうとしているというか……。でも、県内には至る所にブルーシート
をかけた土のうのようなものが積み上げられていて、「これは市で管理しているものです。
近寄らないで下さい」と看板が立てられています。そのすぐそばを小学生がランドセルを背
負って歩いています。二本松では、学校のまわりに放射能がたまらないように、桜並木が
枝だけにされてしまったところもあります。実際には、まだまだ普通ではないんです。


野菜市場で出会った仲間で
「ハハレンジャー」を結成


編集部
 るりさんは、そうした中でお母さん同士のコミュニティーを作られているそうですね。

佐々木
 お寺に届いた県外の野菜をお分けする「青空市場」を始めました。毎日、朝から夕方まで、
お寺の広い会館に野菜を並べて、都合のいい時にとりにきてもらうのですが、ここでは「甲
状腺の検査、お宅はどうだった?」といった会話もよく聞こえます。あるお母さんは、原発
事故からそれほどたっていない時期に子どもをつれて散歩したことをずっと気に病んでい
たそうです。ほかのお母さんは、原発事故直後、避難しようとしていた人を「ちょっと待ってよ、
国が大丈夫って言っているんだから、パニックにならないで」と引き留めてしまったことを今
も後悔していると泣きながら話してくれました。
 野菜をお分けするために始めた青空市場でしたが、お母さんが誰にも言えなかった思い
を打ち明けられる場になっています。最近は、毎日のように青空市場に来てくれるお母さん
たちが協力して、子どもたちの安全を守る「ハハレンジャー」を結成しました(笑)。



編集部
 ハハレンジャーの取り組みについて教えてください。

佐々木
 食べ物の線量測定と、子どもたちの保養です。学校給食のお米も測っているのですが、
小学校や教育委員会とかけ合ったのもハハレンジャーのメンバーです。最初は「学校給
食は持ち帰るためのものじゃない」と相手にされませんでした。でも「私たちは食べさせた
くないから測るのではありません。食べさせたいから測るんです」と粘り強く交渉して、
ようやく許可がおりました。ゲルマニウムの測定器で測ってみても、今のところ白米は
不検出です。



編集部
 青空市場がつなげた、心強い仲間ですね。

佐々木
 もともとは、ほとんど話をしたことのなかったお母さん同士でしたが、本当にありがたい
ですね。週1回は、お寺に届いた野菜を測定して、放射性物質不検出の昼食を作ること
もしています。行政のルール上、「給食」とするには色々と手続きが必要になるので、園
のお母さんたちがボランティアで提供するお昼ご飯ということにしています。ハハレンジャ
ーのメンバーが「るりめし」と名付けてくれました。園児100人分をお寺の大きな台所で
作っています。最初はどのくらいの量を作るか検討もつきませんでしたが、今はだいぶ
慣れました。食べ物は、ちゃんと測定して放射能が検出されないとわかって、ようやく
「安全安心」が得られます。



編集部
 子どもたちの保養は、どのように行っているのですか?

佐々木
 大谷派の寺院が募金をしてくれて、夏は180人くらいの大所帯で時期や行き先をずらし
ながら、保養に連れて行っています。あるいは、青空市場の基金も使っています。青空
市場でお分けしている食べ物のうち、お米や果物は人気があるので一部有料にしてい
ます。お米1kgあたり100円くらいで、市販よりはずっと安くしていて、そのお金を保養
の資金にしています。去年までは、民間のNPO団体主催の保養に行政の補助があった
のですが、だいぶ打ち切られてしまって。やむを得ず定員をしぼったり、一部有料にした
りしている団体も増えてきました。



編集部
 そうした地元の雰囲気は、なかなか報道で知ることができません。日本全体として、
福島に関する情報の発信がトーンダウンしたような気がします。

佐々木
 そうですね。本当は、メディアの仕事のはずなのですが、復興復興と言われるなかで、
地元の人が今も感じている不安や心細さはかき消されてしまいます。だから、話せる人
が話して、少しでも地元のことを伝えていくしかないのかなと思っています。私は人前で
話すのが苦手で、震災前まではあまり表に出たくないと思っていました。今も苦手です
が、黙っていたら福島のことをどんどん忘れられちゃう。何事もなかったかのようにされ
ていくのは、子どもたちに対してあまりにも申し訳ないと思って、できる限り、声をあげて
います。



その2へつづきます

(構成/越膳綾子 写真/塚田壽子)
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by fujinomiya_city | 2013-06-18 20:55 | 福島 | Comments(0)
2013年 06月 13日
チャイルドラインこおりやま
福島の子どもたちに届きますように、どうか拡散お願い致します。

チャイルドラインこおりやま  

電話:0120-99-7777  月~土 午後16時~19時

1.ヒミツはまもるよ

2.名まえは言わなくてもいい

3.どんなことでも、いっしょに考える

4.切りたくなったら、切っていい



チャイルドラインとは

電話を通じて18歳までの子どもたちの気持ちに寄り添う活動です。
お説教ぬき、押し付けぬき、子どもたちの声にただただ耳を傾けます。


チャイルドラインのしくみ

チャイルドラインは、全国共通のフリーダイヤルで子どもたちが電話をかけられます。
実施団体は全国各地にあります。
活動は電話を受ける「受け手」と、受け手を支える「支え手」によるチームで行われます。
各チャイルドラインを支援するNPO法人チャイルドライン支援センターがデータを集計し公開しています。


歴史と全国の状況

チャイルドラインは、1980年代にヨーロッパで始まった活動です。

 日本には2012年10月1日現在、46都道府県で78の実施団体があります。
2010年度は、1日平均834人の発信があり、そのうち628人が着信できています。
まだまだニーズに応えきれていないのが現状です。

チャイルドラインこおりやまHP
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by fujinomiya_city | 2013-06-13 21:10 | 福島 | Comments(0)
2013年 05月 31日
二本松市在住の佐々木るりさん(5児の母)の言葉

忘れてしまいなさいと誰かが言う これからこの子に降る雨のことを
忘れてしまいなさいと誰かが言う これからこの子が吸う風のことを
忘れてしまいなさいと誰かが言う これからこの子が口にする食べ物のことを
そして忘れてしまいなさいと誰かが言う
この国はこんなにもあっさりと人を見捨ててしまえるという事実を。
でも、福島
私たちは忘れない
母乳から放射能が出たとむせび泣くあのお母さんを
私たちは忘れない
わが子を被曝させてしまったと、自分を責めるあのお父さんを
私たちは忘れない
外で遊びたいとせがむあの女の子を
私たちは忘れない
どうか福島を見捨てないでください、たすけてくださいと叫んだあの男の子を
そして私たちは忘れない
この全ては、間違いなく私たち一人一人が原発に加担し、見過ごし、
自分たちだけの豊かさに耽ってきた結果であるという事実を。
私たちを信じきって笑いかけてくる子供たちに、あやまっても、あやまっても
つぐなえない未来を押し付けてしまうこの情けない現実の中で
でも、それでも、
今、ごめんなさいから始めよう。
ナムアミダブツの風を受けて、原発はあかんと声を上げよう。
ナムアミダブツの光を受けてひとりひとりが輝こう。
忘れなさい 忘れなさいと誰かが囁くこの社会の中で
デモ、忘れない 福島!


佐々木るりさん
1973年生まれ。福島県二本松市在住。
真宗大谷派寺院 真行寺で副住職の夫と共に寺務職の傍ら、寺に隣接する同朋幼稚園の教諭。五児の母。
福島第一原発事故以降、こどもたちを被曝の影響から守るために、園児の母たちと「ハハ­レンジャー」を結成し、全国から送られてくるお野菜支援の青空市場開催、セシウム0の­園児食「るりめし」作り、講演等で活動中。
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by fujinomiya_city | 2013-05-31 01:40 | 福島 | Comments(2)
2013年 03月 30日
『静岡からの福島支援』
静岡から出来る福島支援を、一緒に考えましょう☆

活動報告&お話し会『静岡からの福島支援』

原発事故から2年が経ちました。
これからの福島支援(野菜・保養・避難支援)について、知恵を出し合いませんか。

日時:4月28日(日)14:00~16:00
場所:ワークショップルーム
(静岡市葵区伝馬町8-2LiveNet伝馬町4F・どくだみ荘の上階)
会費:300円
定員:先着30名
問い合わせ・申し込み:小笠原学090-3954-6563
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by fujinomiya_city | 2013-03-30 11:14 | 福島 | Comments(0)
2013年 02月 02日
福島県で8000Bq/kgを基準とした原料で堆肥作り・・・
鮫川の「堆肥センター」稼働へ 原発影響で見合わせ

 東京電力福島第1原発事故による放射能の影響で稼働を見合わせていた鮫川村堆肥センターは
今月下旬にも稼働することが1日、分かった。
県から同日までに、稼働に必要な産業廃棄物処理業の許可を得た。

村は1キロ当たり8000ベクレル以下の一般廃棄物の原料を使用し、化学肥料を減らした
農産物を販売することで農家の所得向上、農業振興につなげたい考え。

 村によると、同センターは落ち葉や家畜の排せつ物、もみ殻などから良質の堆肥を作る施設で
循環型農業の基礎となる事業と位置付けている。

しかし、落ち葉などの一部から暫定基準値を超える放射性セシウムが検出されたため使用できず、
稼働させることができなかった。
村は原料に放射性物質が付着していないかなどを検査し、安全を確保した上で、この堆肥を使った農産物のブランド化を目指す。

(2013年2月2日 福島民友ニュース)
http://www.minyu-net.com/news/news/0202/news7.html
------------------------------------------------------------

原料に放射性物質が付着していないかなどを検査し・・・とあるから、表面しか検査しないんですね。
それで安全を確保って?

何しろ基準値が8000Bq/kgですから!ここで完全にアウトです。

原子力施設では100Bq/kgはドラム缶に入れて厳重保管です。

安全とは何ですか。。。
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by fujinomiya_city | 2013-02-02 23:08 | 福島 | Comments(0)
2012年 12月 16日
IAEA天野事務局長と佐藤福島県知事との覚書
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転載します。
【速報】IAEA天野事務局長と佐藤福島県知事との覚書
2012年12月15日 おしどり マコ

2012年12月15日、福島県郡山市ビッグパレットにて行われているIAEA福島閣僚会議の中で、
IAEA天野事務局長と佐藤雄平福島県知事との間で、協力に関する覚書の署名式が行われた。

12月9日に同場所で行われたこの会議の地元説明会において、最も住民が紛糾したものである。

「原子力推進側である、IAEAに福島県民の健康評価を委ねるつもりはない」
はっきりと説明会で言い切った住民もいた。
外務省は「原子力の平和的利用を促進する機関がIAEAなので確かに推進機関といえる」と答えていた。

「WHOとIAEAが1959年に結んだ協定を知っているのか」

と詰め寄る住民もいた。
外務省は「すみません、不勉強であり知りません」と答えていた。

実際、どのような覚書が福島県とIAEAでかわされるか、地元説明会では明らかにならなかった。

以下、その内容を書き出す。

********

東京電力福島第一原子力発電所事故を受けた福島県と国際原子力機関との間の協力に関する覚書の署名

1.12月15日、福島県郡山市において、原子力安全に関する福島閣僚会議の際に、
佐藤雄平福島県知事と天野之弥国際原子力機関(IAEA)事務局長との間で、

「東京電力福島第一原子力発電所事故を受けた福島県と国際原子力機関との間の協力に関する覚書」
への署名が行われた。

2.本覚書は、福島県とIAEAとの間で 、協力活動を行うという双方の意思を確認するために作成されるものである。

3.本覚書には

放射線モニタリングおよび除染の分野における協力に関する福島県と国際原子力機関との間の実施取り決め(※1)」
及び
人の健康の分野における協力に関する福島県立医科大学と国際原子力機関との間の実施取り決め(※2)」
が添付されている。

また、本覚書では、IAEAは、これらの実施取り決めおよび原子力安全に関する福島閣僚会議に鑑み、
福島県において様々な協力プロジェクトを行う意図を有し、
福島県はIAEAとの協働活動の円滑な実施を確保するように
同活動に従事する意図を有していることに言及している。

4.さらに、本覚書では、東京電力福島第一原子力発電所事故を踏まえて、

緊急事態の準備及び対応の分野における協力に関する日本国外務省と国際原子力機関との間の実施取り決め(※3)」
が作成されたこと、並びに、同取決めに基づいて行われる訓練活動、福島県に保管される機材、
およびその補完施設が、それら全体で「IAEA緊急時対応能力研修センター」と称されることに言及している。

5.本覚書で言及されている、福島県におけるIAEAの協力プロジェクトの概要は別添のファクトシートのとおり。

※1.「放射線モニタリング及び除染の分野における協力に関する福島県と国際原子力機関との間の実施取り決め
本実施取り決めは、放射線モニタリングおよび除染の分野における福島県とIAEAとの間の協力に関する枠組みを定めるものである。
①放射線モニタリングに関する調査研究
②オフサイト除染に関する調査研究
③放射性廃棄物管理に関する調査研究

を協力の範囲として特定している。

※2.「人の健康の分野における協力に関する福島県立医科大学と国際原子力機関との間の実施取り決め
本実施取り決めは、人の健康の分野における福島県立医科大学とIAEAとの間の協力に関する枠組みを定めるものである。
①健康管理調査
②能力開発及び研究
③啓発の強化
④専門家による支援、及び情報の交換

を協力の範囲として特定している。

※3.「緊急事態の準備及び対応の分野における協力に関する日本国外務省と国際原子力機関との間の実施取り決め
本実施取り決めは、緊急事態の準備及び対応の分野における外務省とIAEAとの間の協力のための枠組みを定めるものである。
①IAEAの放射線モニタリング機材の調達と同機材の福島県における保管、
②地方、国、および国際的な専門家のための研修等の実施、
③アジア太平洋地域において、原子力緊急事態を避けるためのあらゆる努力にもかかわらず
同事態が発生した場合における同機材の使用

を協力の範囲として特定している。


ファクトシート

福島県におけるIAEA協力プロジェクト

1.放射線モニタリングおよび除染
(1)福島における除染
ー技術的アドバイスのためIAEA及び国際的な専門家から構成されるIAEAミッションを派遣する。
ー地元におけるワークショップの開催を通じた、環境モニタリング、被曝経路調査、
被曝を低減させまたは回避する可能性、日常生活のための放射線安全 、住民の帰還等に関する支援を行う。

(2)除染活動から生じた放射性廃棄物の管理
ー技術的アドバイスのためIAEA、および国際的な専門家から構成されるIAEAミッションを派遣する。
ー地元および政府の関係機関との意見交換を通じた、放射性廃棄物の保管、放射性廃棄物の処理、
放射性廃棄物を取り扱う際の放射線被曝等に関する支援を行う。

(3)無人航空機(UAV)による環境マッピング技術の活用
ー福島におけるモニタリングに使用するため、UAVに搭載した可動型ガンマ線分光システムのプロトタイプを開発する。
ー専門家会合を開催しフィールドテストを実施する。
研修及び技術的支援を実施する。

(4)分かりやすいマップ作成のための放射線モニタリング・データ活用上の支援
ー放射線モニタリング・データ活用上の技術的アドバイスのため、
IAEA及び国際的な専門家から構成されるIAEAミッションを派遣する。

(5)放射線安全及びモニタリング・プロジェクトの管理支援
ー福島とIAEAとの協力プロジェクトを調整するため、福島におけるIAEAの連絡役として、
IAEA専門家を任命し、必要に応じて技術的アドバイスを提供する。

2.人の健康
(1)医療関連専門家および医学生の能力開発による放射線医学教育の強化
ー2013年末に福島県立医科大学において関連する国際シンポジウムおよびその他の技術会合を開催する。

(2)心的外傷後ストレス障害を含む放射線災害医療における研究協力の強化
ー医療専門家ワーキング・グループを設置する。
ー原子力事故後の放射線、健康および社会リスクに関する国際データベースを構築する。

(3)原子力または放射線緊急事態の際に支援を行う医学物理士のための具体的なトレーニング・パッケージの作成
ー医学物理士のための具体的なトレーニング・パッケージを準備し、eラーニング教材を作成し配布する。
ートレーニング・パッケージ作成のための会合およびワークショップを開催する。

3.RANET(緊急時対応ネットワーク)
(1)能力研修センター(CBC)
ー地元、国内および国際的な参加者に対し、緊急事態の準備及び対応(EPR)の分野における訓練活動を行うため、
福島において「IAEA緊急時対応能力研修センター」を指定する。
現時点で、少なくとも、地元又は国内の参加者のための年1回のコース
および国際的な参加者のための年2回のコースを5年間実施することが想定されている。
ー放射線モニタリング機材を保管し、同機材を研修活動に活用し、また、アジア太平洋地域において、
原子力緊急事態を避けるためのあらゆる努力にもかかわらず同事態が発生した場合にIAEAが同機材を展開する。

(2)RANETワークショップ
-2013年に福島でRANET国際ワークショップを開催する。

********

署名式の後、佐藤雄平福島県知事へのぶらさがり取材において筆者はこのような質問をした。

「地元説明会で、住民はWHOとIAEAの1959年協定を踏まえて、
原子力推進機関であるIAEAに健康評価を委ねるつもりはない、
と出席していた過半数の住民が訴えていたが、県知事はそのことをどう評価するのか?」

佐藤雄平知事
「……県民のみなさまにはご理解して頂くしかありません。」

という回答であった。
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by fujinomiya_city | 2012-12-16 10:25 | 福島 | Comments(0)
2012年 11月 24日
カルディコット博士 「福島では“犯罪的”で“非道徳”なことが行われている」
田中龍作ジャーナルより転載 http://tanakaryusaku.jp/2012/11/0005637
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カルディコット博士。日本政府とマスコミへの不信感を率直に表した。=19日、衆院会館。写真:田中撮影=

 オーストラリアの小児科医で放射能障害に詳しいヘレン・カルディコット博士の記者会見が19日、衆議院第一議員会館内で開かれた。博士は日本各地で講演ツアーを行っている。

 衆院解散を受けメディアの関心が選挙一色になるなか、会見には海外のテレビ局1社と数人の記者のみが集まった。カルディコット博士は何度も“犯罪的”、“非人道的”という言葉を多用し、これを伝えようとしないマスコミも批判した。日本社会に対するいらだちが随所に感じられた。

 冒頭、カルディコット博士は「福島の高線量地域で、子供や妊婦、妊娠可能な年齢の女性を避難させないのは“医学的犯罪”だ。18歳未満の子供に超音波検査を実施したところ、約40%の子供に甲状腺異常が見つかったという。これは小児科の見地からみて極めて異常だ。」と語り、福島の被曝量がチェルノブイリをはるかに上回っていることを指摘した。

 また、子供や妊婦、妊娠可能な女性の移住について「国が費用を負担することが重要なのに、弱い立場の人を守らず、TEPCOを守るために予算を使っている」と述べた。博士は「日本には放射能を帯びた食品を食べることに対する規制がなく」、汚染した食品を「子供に食べさせていることは“medically immoral (医学的に非道徳的)”だ」と国と福島県、沈黙する医学界の不作為を批判した。

 博士の来日講演は医師向けのみならず、一般向けにも行われたが、いずれも数百人収容の会場が満員になったという。博士は、聴衆が「どうしたらいいのか必死に知りたいと思っている」ことを感じたという。

 「広く一般に知らせる責任がメディアにはあるが、(日本では)そうではないようだ」と、メディアが放射能の被害に無関心であることにクギを刺した。

 博士は、「福島の事故は終わっていない。40年かけてきれいにするというが、不可能だ。これから300年以上、土地も人も食物も汚染されたままだ」と警告し、安易な除染や帰還願望に疑問を呈した。ガレキの焼却についても「犯罪行為だ」と断罪した。

質疑応答で筆者は以下の2点について質した―

田中:(チェルノブイリ原発事故が起きた)ウクライナに日本の医師たちが行っており、またウクライナの医師たちも日本を訪問している。日本の政府も医師たちも、4年後からガンが多発することを知っているはずだ。このことについてどう思うか?

カルディコット博士:「そうだ。広島、長崎の例からみても(事故後)5年で白血病の発病ピークを迎えることは分かっている。その他のガンはそれ以降からだ。私はなぜ医師たちがメディアで声を上げないのか、驚いている。“Total Blackout(完全な報道管制)”だ」。

「多くの人が福島を忘れているかのように過ごしており、水俣の時よりひどい。
日本政府は他国から良く思われたいのだろうが、(発病の)疫学的数字が明らかになれば、無責任さは免れない」。

田中:ビタミン剤、特にビタミンCが放射能に効くと宣伝し、利益を得ている医師が一部にいるようだが?

カルディコット博士:効かない。医学的に間違っている。

 最後に博士は「広島、長崎の被爆者は差別されてきたが、日本人のメンタリティから考えて、これから同じことが福島の人々に起こるのではないかと、深く憂慮する」と締めくくった。

 福島県出身者に対する偏見はすでにちらほら聞かれる。日本人としていたたまれなくなったのは筆者だけだろうか。


11/19の記者会見文字起こし
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by fujinomiya_city | 2012-11-24 22:21 | 福島 | Comments(0)
2012年 11月 22日
福島の方へ!移住を考えてみてください!
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by fujinomiya_city | 2012-11-22 23:40 | 福島 | Comments(0)